皆様お疲れ様です。
みーしーです。
今回は満を持して発売された、全人類プレイ推奨神作品、スーパーロボット大戦Yのクリアレビューをお届けします。
こちらは2025年に実施された、【ファミ通ゲームレビューコンテスト】に応募したものになります。
結果は見事!入賞せずだったので、ここに供養させて頂きます。はい。
ちなみに大賞作品レビューはこちら
『病みっ子トラブルメーカー』レビュー。“病み”はピンクでふわふわだと思っていた。本当は、そこに色はなかった【コンテスト大賞作品】 | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com

すごい読みやすーい!内容も絞られててレベル高いです……
やはり大賞は一味も二味も違いますね。その他の入賞作品も早く読んでみたいです!
ファミ通さんに応募するなら、せっかくだから書き方も大手ゲームサイトっぽく書いてみるか~と、常体「だ・である調」で記してみました。
内容はシリーズ未経験者へ向けた、スパロボシリーズ全体の説明や特徴、その後スパロボYの独自性を紹介するものになっています。
それではどうぞ。
①『スーパーロボット大戦Y』についての概要
『スーパーロボット大戦Y』(以下「スパロボY」)は、バンダイナムコエンターテインメントより、2025年8月28日に Nintendo Switch / PlayStation 5 / Steam(PC) 向けに発売されたシミュレーションRPG。
本作は2021年発売の『スーパーロボット大戦30』以来 約4年ぶり の家庭用シリーズ完全新作である。
スパロボシリーズは、複数のロボットアニメ作品がクロスオーバーし、戦略性のあるターン制シミュレーションで戦うのが特徴だ。
スパロボでしか実現しないその場限りの共演は、まるで”祭り”のような特別感……!
このスペシャルな祭りを味わうため、常に新作の発売を待ち望んでいるのが、筆者のようなスパロボシリーズファンである。
近年のスパロボシリーズの動向は、スマートフォン版『スーパーロボット大戦DD』についての展開は継続していたが、家庭用新作の情報については4年間音沙汰がなかった。
2017年発売の『スパロボV』がリリースされてから『スパロボX』『スパロボT』2021年にはシリーズ30周年記念作品である『スパロボ30』が発売と、ほぼ一年おきに家庭用作品が出ていたこともあり、この空白の4年間はファンにとって相当に長く感じた期間であった(かくいう筆者もその一人である)
しかし、25年3月のニンテンドーダイレクトにて、突如最新作『スーパーロボット大戦Y』の特報が発表。
新作情報を渇望していたファンたちは「家庭用の新作!」と歓喜に沸いている様子がSNSなどで散見された。
その後に続いて公開された第一弾、第二弾PVにて全参戦作品が発表。
新規参戦作品には「機動戦士ガンダム 水星の魔女」「ゴジラ S.P <シンギュラポイント>」といった話題作もあり、家庭用スパロボシリーズ初のVSゴジラが実現する!といった、期待が詰まった反応が多く見られた。
新たにプロデューサーに就任した戸澗宏太氏らへのインタビューによると、この4年もの期間が空いた背景には、根本的な開発基盤の刷新の影響があったのだという。
長年使われてきたスパロボシリーズの内部エンジン(なんと2000年発売のスパロボαから継ぎ足して改良を重ねてきたものであるとのこと)をついに置き換え、汎用ゲーム開発エンジンUnityへの移行を果たしたとのこと。
この開発エンジン変更は単なるアップグレードにとどまらず、「シリーズを今後も継続して開発していくための重要な基盤」として位置付けられており、長期展望を見据えた決断だった。
長期展望という未来への視点を公式から提唱され、今後のシリーズへの期待と安心を筆者も一ファンとして強く感じた。
そういった背景を踏まえ、待ちに待った完全新作『スーパーロボット大戦Y』の紹介レビューをお届けしたい。
ちなみに筆者のスパロボステータスは以下の通り(25年11月当時)
- 現在プレイ時間102時間
- 難易度「EXPERT」で本編クリア後、二週目プレイ中
- 9歳の頃「第四次スーパーロボット大戦S」にてスパロボデビュー。F91のかっこよさに衝撃を受け無事にロボアニメ好きへと覚醒する
このレビューでは、
- スパロボについて名前は知ってるけど、ロボット作品は話題になってるものしか観てない
- 興味はあるけどシミュレーションジャンルに自信がない
- 原作アニメを見ておかないといけないなど、楽しむハードルが高そう
そういった、スパロボに興味はあるがいまひとつ足が踏み出せない方たち向けに、スパロボYの魅力をわかりやすく紹介する。
本稿では、まずスパロボシリーズのおさらいから触れ、つづいて今作からの新規システム、おすすめポイント紹介へと進んでいく。
②そもそもスーパーロボット大戦とは?


まずはスーパーロボット大戦シリーズの特徴について軽くおさらいしよう。
スーパーロボット大戦(通称「スパロボ」)は、数多のロボットアニメ作品がひとつの世界に集結!共通の敵へと立ち向かう “超クロスオーバー大作” である。
ガンダム、マジンガー、マクロス、コードギアスなど、作品の枠を超えたキャラクターたちが会話し、共闘。【夢の共演】を楽しめるのがシリーズ最大の特徴の一つ。
ゲームジャンルは シミュレーションRPG。
ステージごとにユニットを展開し、移動して攻撃。基本的にはシンプルなルールで進行する。
加えて昨今のスパロボは 難易度が比較的やさしめ なため、シミュレーション初心者でも問題なく楽しめる作品設計になっている。
スパロボには魅力的なシリーズ伝統要素がたくさんあるのだが、以下に代表的な2つを紹介しよう。
・何度でもリピートしたくなる戦闘デモ
敵ユニットとの戦闘には、各ロボットの特徴的な武装を使ったアニメーション演出(戦闘デモ)が流れ、作品を知らなくとも「え、やだめちゃくちゃカッコイイロボだわ……」と引き込まれるように仕上がっている。


特にゲーム後半ではいわゆる【必殺技】が追加されることもあり、派手な演出が施されるのがシリーズ伝統。
作品の終盤で使用された技や武装のシーンを、どうスパロボ風の演出に落とし込んでいるかを見届けるのが、ファンの楽しみどころの1つでもある。
新しいロボアニメを見ているときにも、ここはスパロボなら派手な技になりそうだな。
お、これスパロボでどう表現してくるんだ?と、ついスパロボ目線でアニメを見てしまうこともある。
逆に未視聴の作品をスパロボで先に体感してから作品を見ると、ああ、あの演出はここのシーンからとってきたのだな、と答え合わせの感覚で作品を見れるのも面白い。
最近では昨今のTikTokやインスタグラムのSNSのようにショート動画が主流になっているゆえなのか、戦闘デモも見どころを凝縮した尺が短いものになっていると感じる。
同じ武器でも(スパロボでユニットが攻撃する際に選択するものは武器と呼ばれる)デモ中のパイロットの台詞は何種類もあり、武器の中には相手にとどめを刺した時にだけ流れる演出もあるので、何度も見たくなるのがスパロボ戦闘デモの特徴。
この戦闘デモ演出のこだわりは、数多くのプレイヤーをロボットアニメ沼に落とし込んできた実績があるので、是非ゲーム画面でその迫力を体感していただきたい。
・スパロボでしか拝めない!濃密なクロスオーバーシナリオ


スパロボシリーズの特徴、二つ目はシナリオ面。
スパロボの世界観はタイトルごとに原作アニメの名シーンやキャラクターの関係性を生かしつつ、オリジナルの視点で構成されている。
ロボ作品同士が交わることで、普通は関わらないキャラクターたちが、旧知の間柄として仲良くなることもあるほどだ。
【でもロボットアニメはあまり詳しくないから、クロスオーバーされても楽しめる気がしない……】と不安に思ったそこのあなた。
結論から言うと詳しくなくても全然問題ない。
参戦作品を未視聴でも余裕で楽しめる。それがスパロボである。
何故ならスパロボのシナリオは「原作を知らなくてもストーリーが理解できる」ように丁寧に作られている。
その作りは驚異的。原作アニメを見ずにスパロボで得られる知識のみで、そのアニメファンと会話が盛り上がるほど(筆者の経験談)
それに、まだ知らない作品をスパロボで知り、それから気になった作品を視聴して答え合わせを楽しむ!それも立派なスパロボの楽しみ方だ。
このように原作アニメを予習せずとも全然OK。
ガンダムのガの字も知らない状態でも、是非スパロボに触れてみて欲しい。
戦闘デモのクオリティにクロスオーバーシナリオ。
このシリーズ的な二つの魅力を踏まえつつ、次章では最新作『スーパーロボット大戦Y』がどのような要素を備えた作品なのか、その特徴を詳しく見ていきたい。
③アップデートされ完成度が高まった新システム
もはやありきたりな表現になっているが、今作はファンが求めるいつものスパロボ(最上級の褒め言葉)である。
しかし老舗のスーパーロボット大戦。ありきたりにならないようきちんと新しいシステム要素をプラスして発売されている。
ここでは今作スパロボYの新システムを二つ紹介。
・アシストリンク
【実は、ロボットよりもかわいいヒロインキャラの方が好きである】
そんなあなたにスパロボY。
今作はロボに乗らないキャラクターたちにもしっかり活躍の場が与えられている。
その活躍の場、その名も【アシストリンク】はあらかじめ編成したメンバーを戦闘中に選択し、味方に能力上昇やダメージアップなどのバフ効果を付与できるシステム。
ストーリー序盤の攻略時には「あと一撃足りない」「このターンで仕留めたい」という場面で絶妙に効いてくれるし、中盤以降には敵ユニット全体に作用する効果をもつキャラクターも加わってくるので、ゲーム本編最初から最後までお世話になるシステムである。


アシストキャラクターにはランクが存在し、使用すればするほど経験値が貯まる仕組み。
最終ランクに達すると能力が強化され、イラストもポーズなどが変わり派手になる。
今作でしか見られない珍しい美麗イラストは、積極的に本システムを使用するモチベーションに繋がるものになっている。
前々作の「スパロボT」から同系統のサポーターシステムが実装されていたが、今作の強化調整にて今後のスパロボには欠かせないシステムにまで登り詰めたのでは、と感じる仕上がりになったと強く思う。
おすすめアシストキャラクターについて少し触れておくと、『SSSS.DYNAZENON』から参加している【ちせ】は、味方を回復しつつ連続で行動できる効果を付与できて序盤から終盤まで頼りになる存在。
『マクロスΔ』の顔とも言える戦術音楽ユニット【ワルキューレ】の5人も、敵の命中率を下げたり自軍の気力を上げることが出来たりと、それぞれのメンバーが特徴に合った個性的効果を有している。
彼女らを編成しているとアシスト画面も華やかになるので、便利な効果を優先するか、それともキャラクターのビジュアルを優先するべきだろうか……。と、限りある編成上限数がもどかしくなるのも、本システムのバランスが上手く調整されている証拠だ。
システムに慣れない内は、アシストを使用するタイミングを見極めるのが難しいかもしれない。
だが意識的に活用していかないと、ステージクリア時にカウントが余ることが多々あったので、あまり躊躇わずにガンガン消費していくのがオススメである。
一方で経験値を稼ぐため、効果を無駄打ちしてでもアシストを使用する場面がしょっちゅうある点は、やや気になるところ。
ミッション終盤、敵ユニットが残り数機の場面で、アシストカウントが余っているから使い切らないと……という気持ちになるのは中々ストレスに感じた。
ミッション攻略完了の爽快感が削がれてしまうので、このあたりは次回作での改善が期待される。
・タクティカル・エリア・セレクト
【ゲーム時間がそんなにとれないからクリアまで辿り着ける自信がない……】
そんなあなたにもスパロボY。
本作のクリア時間目安は一般的に80時間程度だが、実は最短のルートを進めば30時間ほどでエンディングまで辿り着くことができる。
どういうわけかというと、今作は一本道でステージを攻略していくのではなく、自分でどのミッションを攻略するか選択するタクティカル・エリア・セレクトシステムを採用しているのだ。
ミッション選択画面から、物語の本筋が大きく進行するメインミッションか、各作品のシナリオ再現やクロスオーバーシナリオを楽しめるサブミッションかを選択し、ストーリーを進められる。
メインミッションを積極的に攻略していけばシナリオをガンガン進行できる。
サブミッションに関しても、ステージのあらすじを読んでから好きな作品が関わっているものかどうかを判断し、攻略するか否かを選べる。
これにより自分好みなミッションだけを選びつつ、短いプレイ時間でエンディングまでたどり着くことができるようになっているのだ。
昨今の時間のない現代人には大変ありがたい時短システムである。
1周目はメイン中心にサクッとクリアし、2周目は全ミッションのクリアを目指して少しずつ進める。といったこともできるのもよい。
他のゲームや仕事が忙しいかたも、自分のペースで進められる今作をぜひ恐れずに触ってみて欲しい。
④様々なプレイヤーを受け入れてくれるゲーム設計
この章では本編をクリアした筆者が、スパロボYの推しポイントをいくつか紹介。
・新旧揃えた魅力的な参戦作品
新作スパロボの初情報が解禁された時、シリーズファンがまず身を乗り出して確認するのは、どの作品が参戦するのか。である。
スパロボという名の”祭り会場”にどんな屋台が展開され、どういった音楽が流れるのかを確認するのは、祭り上級者として当然のリサーチ活動だ。
それほどスパロボにおいて参戦作品というのは大切な部分である。
シナリオのテイストから自軍部隊の雰囲気、クロスオーバーの濃密さと、挙げればキリがないほどの要素が参加する作品によって変わってくるのだ。
そんなスパロボの評価を左右する部分に、開発陣も議論に議論を重ねて参戦作品を決定しているとのこと。
一体どういった観点で作品をチョイスしているのか気になって仕方ないが、少なくとも世間で話題になっている作品なら無条件に採用!などという簡単な話ではないことは想像に難くない。
そんな超重要な参戦作品、今作のラインナップは以下の通りである。


この作品群を目の当たりにした際の率直な感想としては、全体のバランスを保ちつつチャレンジングなことをしている攻めてるラインナップだな。と感じた。
以下はスパロボYをプレイしていて、特に目立っていると思った作品をいくつか紹介しよう。
〇前作のスパロボ30に登場した「SSSS.GRIDMAN」に続いて『SSSS.DYNAZENON』が登場。
リアルな学生生活と怪獣との戦いを描いた作品ゆえに、どうスパロボのシナリオに組み込むのか見ものだったが、とある設定(下記に記述)のおかげで違和感なくストーリー展開に溶け込んでいる。
その他にも、いくつか条件を満たす必要はありつつも、本来敵のポジションであった怪獣優勢思想の面々が仲間になり、しかも原作には存在しない新たなダイナゼノン、ダイナゼノンリライブに乗り駆けつけてくれる。


発売前の第三弾PVにてそのスパロボオリジナルロボットの存在が明らかになり、筆者もな、なんだってー!!と、素直に度肝を抜かれた。
こういった追加要素により、本作の中でいちばんシナジーが噛み合っている作品と言っても過言ではない作品である。
〇『機動戦士ガンダム 水星の魔女 』はSeason1のみの参戦だが、その存在感は充分。
アニメ作品内では、女性主人公 や学園が舞台、という点など「ガンダム シリーズ」初の構図が放送当時大きな話題となり、新規視聴者を取り込むのに成功した。
学園での決闘や学生同士の関係性といった要素はスパロボにて他作品とのクロスオーバーが自然に馴染むものなので、シナリオに絡めやすい。
エアリアルの戦闘デモは美しく見応えがあり、ミオリネもアシスト要員として非常に優秀。チュチュ先輩やニカ姉もしっかり存在感を発揮してくれる。


他ガンダム作品との絡みについては期待以上で、スレッタのキャラクター性が他の先輩ガンダム主人公たちと上手くかみ合っていて微笑ましい。
個人的には『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の主人公シンとスレッタの間の抜けたやりとりが非常にツボであった。
〇家庭版スパロボには久しぶりの登場『勇者ライディーン』や、初代兜甲児の声優を演じている石丸博也さんを迎えての『マジンカイザー 死闘!暗黒大将軍』などを抑えにおきつつも、やはり一番の異質さを放っているのは『ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』ではなかろうか。
筆者が知る限り家庭用版スパロボにゴジラが登場するのは初の試みである。


シンギュラポイント版ゴジラは単なる巨大怪獣ではなく、現れること自体が世界を滅ぼすトリガーというなんともダイナミックな異次元的存在である。
物理法則や観測そのものに干渉する“現象”としてのゴジラが作品内で描かれており、スパロボでもその異質さはしっかり再現されている。
最終形態のゴジラウルティマとの戦闘は、今までのスパロボで味わったことのない緊張を感じるほどの大規模展開が繰り広げられる。
ゴジラVSガンダム、ゲッター、マジンカイザー。このスパロボでしか体験できない大怪獣ロボットバトルが味わえるため、シリーズファンはもちろん、『ゴジラ S.P <シンギュラポイント>』未視聴のプレイヤーにも強烈な印象を残すはずだ。
まさにスパロボだからこそ実現できたこのスペシャルイベントを、ぜひ体感してほしい。
・独特なオリジナルストーリー
あなたは国家経営の数字に頭を抱えるルルーシュを見たことがあるか?
今作の物語は【エチカ・Y・フランバーネット】という少女がある日突然、父親の遺志により【機動要塞都市エーアデント】を任されるところから始まる。
エーアデントを独立国家として存続させていかなければならないエチカは、各作品のキャラクターたちの助けを借りつつ、国を代表する指導者として成長していく。


エチカはエーアデントの特徴であるエネルギー生成機能を活かし、様々な場所にエネルギーを売って独立国家を運営していくことに。
しかし持ち前の生真面目さと正義感により地球を侵略者たちから守るための活動も行うゆえに、エーアデントの経営は常にカツカツで綱渡り状態。
果たしてエチカは地球を守りながらエーアデントを存続させていくことができるのか……。
というのが、本作のざっくりとしたあらすじである。
このわかりやすくかつ、様々な作品を活かすことができる大胆な設定が、今作の特徴的なシナリオの土台を作りあげている。
国家として小規模とはいえ、エーアデントは国民一人一人の活躍により支えられている。
つまり働かざる者食うべからず。ただロボットに乗って敵と戦うだけでは許されない厳しい場所なのである。
どんなキャラクターでもどこかの課、グループに配属され働くことになる。
例えば常に経営がギリギリのエーアデントは、ルルーシュやミオリネたちの経営陣が常に会議を行い打開策をひねり出して運営していく。
街に悪人が現われれば、ドモンやヒイロたちエージェント組が事態を鎮圧し国の治安を守る。
戦術音楽ユニットワルキューレは、エーアデントがエネルギー供給をする地域で活動することにより、エーアデントを呼べばワルキューレがライブをしてくれる、という相乗効果を発揮する。
などなど、それぞれのキャラクターがエーアデントのために「らしい」活動をしていくのがとてもいい。
作品ごとの括りではなく、各キャラクターの特徴に合わせたチームにそれぞれ配属されることになるので、自然に作品同士のクロスオーバー展開があり、会話に全く違和感もない。
このように活き活きとしたキャラクターたちが織りなす、既視感のないストーリーが見られるのもスパロボYだけである。
しかしこんな凄まじいオリジナルシナリオ作成を許されるのも、スパロボシリーズが積み上げてきた長年の実績あってこそ。
老舗だからこそ繰り出せる強火オリジナルストーリーをぜひ味わってほしい。
・幅広い攻略難易度
【そもそもシミュレーションゲームにあまり触れたことがないので、クリアできる自信がない】
そんな悩みをもった新規さんを拒むわけがない。それがスパロボY!
今作はゲーム開始時に難易度を4つの設定から選択できる。
【CASUAL・NORMAL・HARD・EXPERT】の4つである。
それぞれの難易度に特徴があり、CASUALならレベルが上がりやすく爽快感を得やすい初心者向けの難易度。
HARD以上なら育成に必要なクレジットの消費が多くなり、敵の強さも通常と比べてかなり上がる歯応えのある難易度だ。
特にEXPERTなら、終盤は一手間違うだけで味方ユニットが何機も撃墜されてしまうほどの難しさ。
マニア目線でいうと、普段あまり聞くことがない、撃墜されたときの台詞をたくさん聞くことができるというのもまた面白い。
プレイ初っ端にこんな大事な選択をしなければならないのか!
と身構えてしまうかもしれないが、この設定はミッション攻略中以外ならいつでも変更可能。
ある程度触ってみて難しそうなら一段階下げてみるということも気軽にできる。
シミュレーションに苦手意識のある方はまずNORMALで設定し、敵ユニットを倒すのが難しくやる気がなくなりそうならば、CASUALの難易度に下げるのがオススメ。
まずはどんな難易度でもいいので何とかエンディングまで見届けて、終盤までを含めたスパロボタイトル全体の雰囲気を感じ取ってもらいたい。というのがシリーズファン全体の願いである。
⑤初心者には厳しい部分
・情報の取捨選択の難しさ
前述した通り、今作から開発エンジンがUnityに刷新された。
新しい開発エンジンに変わっても、従来のタイトル作品から離れない完成度なのはさすがである。
だが、UIや戦闘マップに関しては少々初心者にはとっつきづらい部分もいくつかある。


例えばこの画面。
これはステージ攻略中何度も見ることになる戦闘準備画面なのだが、情報量が多い割に文字のサイズやフォントに差別化表現があまりされていないので、初心者にはどの数字が重要なものなのか少々分かりづらい。
シリーズ経験者ならば、大事な情報は中央にある命中率とダメージ予測量だとわかるのだが、いわゆるスパロボ語彙になじみがない方は、CRTとは何?あと撃墜数の下にたくさん並んでる漢字はどういう意味?と混乱することであろう。
筆者も初めてスパロボをプレイしたのは小学生の頃で、難しいことは何も理解できずにマジンガーZを突撃させボロボロになっていた。
ステージをクリアする頃には自軍のユニットは数機しか残っていない。というような状況もしょっちゅうだった。
なので、こう言ってしまっては元も子もないのだが、プレイが進み慣れてくれば何も考えなくても必要な情報を拾えるように成長できる。
なので、まずは細かい部分はスルーしてプレイを進めて頂きたい。


また画像にあるように、どのボタンを押すと何の操作が行われるのかが画面下側に表示されるので、慣れるまではその部分を参考にして欲しい。
・シミュレーションRPGゆえに思考要素が多い
スパロボは色んな作品が集まるお祭りゲームとはいえ、シミュレーションRPG。
このジャンルは昨今様々な雰囲気の作品が出てきているとはいえ、戦略要素や数字がたくさん現れる【固い】印象のあるゲームジャンルだと言っていいだろう。
プレイミスがあまり許されない難しめなものだと感じているシリーズ未経験の方はとても多い。この固いイメージを払拭するのは容易ではない。
確かにスパロボも、ステージ攻略にあたって関係してくる要素はとても多い。
気力、援護攻撃、クリティカル、地形効果などあまりの要素の多さにシリーズに慣れていない方は、少々気後れしてしまうだろう。
ボス敵相手には脱力で気力を下げてから分析で防御力も下げる。一番攻撃力の高い技で援護攻撃をつけるために覚醒を使用して適切な地点に移動しつつ攻撃。魂 闘志などで火力をしっかり上げ先ほど配置した援護攻撃を絡めて攻撃して……など、戦術要素はたくさんある。
しかし上に挙げてきた要素は、クリアに必須の要素というわけではない。正直最初はなんとなくプレイでも全く問題ない。難易度ノーマルならば、完璧なプレイをしなくとも全然クリアできる。
先ほどの例でいうと、ボス相手には熱血を使って一番強い技で攻撃。これを自軍全員で繰り返す。ただそれだけでよい。
反撃で撃墜されそうになるかもしれないが、もしやられてしまったとしても、プレイ全体に関わってくるような大きなデメリットは発生しない。
考えられることは多いが、まずは難しく捉えず気軽にプレイしてみて欲しい。
いずれ攻略に余裕が出てきたら、味方ユニットをサポートする「信頼」や「激励」などの支援系コマンドを使ってみるのがおすすめ。
物語終盤には、考えるよりも先に指が動いて自軍を操ることができるようになるだろう。
⑥総評


ここまでシリーズ未経験者の方向けにスパロボYを紹介してきた。
しかしスパロボの楽しみ方はまだまだたくさんある。
必殺技に合わせて自分も一緒に技名を叫ぶのも楽しいし、各作品の主題歌を歌いながらお気に入りロボを大活躍させるのも最高に熱くなれる。
このレビュー中に何度か述べていたが、スパロボは【祭り】である。
受け手に楽しみたい気持ちがあればいくらでも盛り上がれる、スパロボという名の祭り会場なのだ。
今回はスパロボYの紹介だったが、まずは自分の好きな参戦作品がいるスパロボをプレイするのでも全然いい。過去作のものでも、スパロボの核である祭りの部分は当然しっかり用意されている。
少しずつ遊んでいるうちに、他のタイトル作品が気になってくるはずだ。
最後に『スーパーロボット大戦Y』はシリーズの新たな基盤を築いてくれ、未来への期待を感じさせてくれるタイトルであったと強く感じた。
今後も、我々ファンに強火のスパロボ熱を感じさせる作品を届けてくれることを切に願っている。











